201511.26
築年数の古い中古マンションを購入した場合には、床材に生活感が表れていてそのまま住みたくないと感じることもあるかもしれません。フローリングなどは特に経年劣化で傷みや汚れがついてしまうもの。
そんな時に考えるリフォームとして、フローリングかクッションフロアと悩んでしまいそうです。しかし、マンションの床材のリフォームには制限があることが多いので注意が必要ですから、その点も交えてそれぞれのメリットやデメリットについてお話ししていきたいと思います。
和室の畳をフローリングにしたい、タイルカーペットからフローリングにしたいというように床材をリフォームしようとする場合に、マンションでは制限がかかることが多いので管理規約を確認する必要があります。
これは、マンションが集合住宅であるため周囲へ音が響くか響かないかというところに注意をしなければならないからです。マンションの築年数にもよりますが、フローリングでは音の遮音性が低く、音が響いてしまうためトラブルの原因になってしまいます。
ただし、すべてのフローリングがNGというわけではありません。管理規約によって「近隣の部屋の人に了承をもらえばOK」や「遮音性の高いフローリングならOK」などと定められていることもあります。
フローリングは木の温もりがそのまま表れている床で、多くのご家庭のリビングに使用されているのではないでしょうか。フローリングは美しい木目がそのまま表現されており、高級感が感じられます。そして何と言っても掃除がしやすい点が人気の秘密でしょう。戸建住宅であれば、特に制限がないため気軽にリフォームができますが、マンションの場合は制限がかかることもあるので自由にできないため管理組合で確認をしましょう。
管理規約では「遮音性の高いもの」という条件を出していることが多いので、中古マンションでフローリングのリフォームをするなら「遮音フローリング」という種類の床材に注目します。これは、フローリングの裏に遮音性の高いマットがついていて音を吸収してくれるため、響きにくくマンションでもOKが出ることが多いです。
しかし、そういった工夫がされていることもあり価格が高めとなっています。
クッションフロアという言葉はご存知でしょうか。「CFシート」とも言われる、ビニール素材のクッション性の高い床材です。ビニールという素材から、多くの住宅ではキッチン、トイレ、洗面所など日常的に水を使うようなところで使用されています。
クッションフロアのメリットとはどんなところでしょうか。
・濡れても拭くだけでOKなので掃除が簡単
・デザインが豊富
・簡単に施工できるので工期が短い
・音を吸収しやすい
・価格が安い
しかし、デメリットもあります。
それは「安っぽく見えてしまう」というところ。家族が集うリビングに採用すると、何だか高級感がなくなってしまうと考える人が多いようです。また、クッションフロアは、重いものを長期間乗せてしまうと跡がついてしまうこともあります。
そんなデメリットもあり、リビングで使用するより水回りだけに使用する人も多いようです。マンションならリビングにはフローリング、水回り部分にはクッションフロアというリフォームもお勧めです。
ただ、今では子供部屋にクッションフロアを採用する人も多くなってきています。小さな子供が走り回るようなご家庭ではフローリングよりも、クッション性のあるクッションフロアが安心です。また、小さな子供は食べ物や飲み物をこぼす時期でもあるので、フローリングよりも手入れのしやすい床材は子供部屋には適しているのではないでしょうか。
通常、マンションでは、一定基準の遮音等級以上の床材を使用することを管理規約で定められています。
この遮音等級の数値は製品に「L等級」として数値で表わされており、この数値が低いほど遮音性能が高い製品です。
一般的な集合住宅では遮音性能は「L-45=人の足音、生活音など多少は聞こえるが特に意識せず生活できるレベル」以上を求めることが多いですが、認められるかどうかは、それぞれのマンションの管理組合に確認しなければなりません。
また、日常的に発生する衝撃音は、スプーン等を落したような軽い音をLL(軽量床衝撃音)、
椅子から飛び跳ねた時などに発生する重い音をLH(重量床衝撃音)というように2種類に表現されています。
一般的に製品に「L-45」と表示されているケースは前者のLLの音への性能に効果があることを表現しています。ただ、実際には部屋の大きさや天井の形や性能、建物の構造によっても効果の感じ方は異なります。そのため、近頃はかつての「L等級」という表示から「ΔL等級」という新たな基準の表現へ変更されつつあります。
このようにクッションフロアやフローリングは、マンションならではの「遮音性」という部分に着目した床材選びが重要です。規約で決められている基準をクリアしたリフォームができるように、必ず管理規約を確かめましょう。
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